「地方移住に興味はあるけど、移住の実情が知らず不安…」。長野県への移住を検討する中でそんな気持ちがあった為、有楽町にある東京交通会館で開催された『北陸新幹線沿線合同移住フェア』に実際に足を運んできました。
この記事では、移住検討中の私からみたリアルな視点でイベントの雰囲気や、参加自治体の情報をレポートします。地方移住に関心のある方、特に北陸新幹線沿線地域での暮らしを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
東京交通会館で開催された移住フェアとは?

開催場所・主催者
東京有楽町の東京交通会館で開催された「北陸新幹線沿線合同移住フェア」は、ふるさと回帰支援センターで参加自治体が主催する地方移住を検討中の方に向けたイベントです。
交通の便が良く多くの人が気軽に足を運べるのが魅力の東京交通会館で、今回は北陸5県(長野、新潟、富山、石川、福井)が合同主催にて移住フェアを開催しました。
・住所:〒100-0006 東京都千代田区有楽町2‑10‑1
・アクセス:JR有楽町駅京橋口・中央口より徒歩1分、地下鉄有楽町線・銀座一丁目駅より徒歩1分
・電話番号:03‑3212‑2931
北陸新幹線沿線合同移住フェアとは?
東京と北信越地方をつなぐ新幹線である北陸新幹線は、テレワークの増加などに伴い移住先としても注目を集めるエリアです。
沿線には長野県・新潟県といった自然豊かで暮らしやすい地域が並び、北陸地域の各県合同で2015年から「合同移住フェア」として共同で移住相談会の開催を続けてきました。
そして2025年には記念すべき第10回目の開催を迎え、2024年3月より北陸新幹線が敦賀まで延伸した事を機に新たに福井県も参加。これにより、長野・新潟・富山・石川・福井の5県が合同で情報発信する移住フェアとなりました。
各県はそれぞれに特色ある魅力を持ち、たとえば長野は自然と子育て環境、新潟は食と雪文化、富山は医療と住まい、石川は伝統文化とコンパクトな都市機能、そして福井は教育・子育て支援の充実度で高い評価を受けています。
この様に首都圏から新幹線でスムーズにアクセスでき、かつ豊かな自然と地域資源を活かしたライフスタイルが実現できる各地域への移住促進を目的とした相談会が北陸新幹線沿線合同移住フェアです。
出展自治体の一覧

今回出展していた自治体は、北陸新幹線沿線の長野、新潟、富山、石川、福井から下記計31自治体。各自治体は移住希望者向けの具体的な相談窓口を設け、暮らしのリアルな情報を提供していました。
- 長野県
- 長野県・上田市・佐久市・伊那市・大町市・御代田町・麻績村・長野地域連携中枢郡市圏
(長野市、須坂市、千曲市、坂城町、小布施町、高山村、 信濃町、飯綱町、小川村)
- 長野県・上田市・佐久市・伊那市・大町市・御代田町・麻績村・長野地域連携中枢郡市圏
- 新潟県
- 新潟県・新潟市・三条市・見附市・五泉市・上越市
- 富山県
- 富山県・高岡市・氷見市・黒部市・射水市・入善町・朝日町
- 石川県
- 石川県・金沢市・加賀市・白山市
- 福井県
- 福井県・福井市・小浜市・大野市・坂井市・高浜町
実際に行ってみた!会場の雰囲気と流れ
入場時の流れ・受付方法・混雑状況
入場は無料で、受付で簡単なアンケートに記入後、パンフレットと資料を受け取る流れです。
各自治体で相談を行いスタンプを集めるスタンプラリーイベントの台紙もこの際にいただき、最後に抽選会に参加します。(私たちは長野県 養命酒製造の白養なべの素をいただきました。)
会場内そこまで広くはありませんでしたが、目立った混雑ははなくスムーズに案内を受けられました。

自治体毎の相談ブースの様子
受付後は各自治体のブースを自由に回り、具体的な住宅支援制度、子育て支援情報など気になる内容について自治体担当者から個別説明を受ける事が可能です。
特に新幹線で東京から近い長野県や新潟県の自治体では、熱心に自治体担当者と相談する参加者が多い印象でした。
富山県の一部自治体などでは「まずは観光ついでに遊びに来て下さい」とパンフレットを配り、簡単な地域紹介も行われており気軽に相談ブースへ参加できる環境でした。

どんな人が来場していた?客層について
客層は非常に幅広く、中でも未就学児連れの子育て世帯や、30代から50代の単身者が目立ちました。

相談した自治体の内容をレポート
もともとは長野県への移住に関する情報収集を目的に参加しました。しかし、新潟や富山など他県の魅力的な情報も得ることができ、今後は移住の下見を兼ねて旅行で訪れてみたいと強く感じました。
長野県(御代田町・佐久市・上田市)の暮らしの魅力
今回出展していた5県の中で最も首都圏から近い長野県。特に佐久平駅のある佐久市は東京から新幹線で約75分とアクセス良好で、医療機関も充実し、子育て支援制度が充実している点が魅力。
また避暑地として名高い軽井沢町に隣接する御代田町や上田市もそれぞれの魅力から移住希望者が多いという情報を得ました。
佐久市の魅力|医療施設と生活インフラが充実した「暮らしやすいまち」
佐久市は「健康長寿のまち」として知られ、特に医療や福祉サービスの充実ぶりが高く評価されている様です。
- 医療のまち佐久: 全国的に評価の高い総合病院をはじめ、医療機関が充実。安心して暮らせる環境がある。
- 商業・生活インフラの充実: ショッピングセンターや大型スーパー、公共交通機関などの生活インフラが整備されており、日常生活に不便を感じない様子。
- 子育て・教育環境の整備: 小学校から高校まで教育環境が整い、公園や図書館などの施設も充実。
御代田町の魅力|自然豊かで子育て支援が充実した町
軽井沢町に隣接する御代田町は、「都会の利便性と田舎暮らしの豊かさ」を両立できる場所として注目されており子育て世代の流入が増加中とのこと。
- 自然環境の良さ: 美しい浅間山のふもとに位置し、緑豊かで空気が澄んだ環境。
- 子育て支援の充実: 教育施設や子育て支援制度が整い、子育て世代に高い支持あり。
- 新幹線での好アクセス: 東京駅から軽井沢駅まで新幹線で約70分、軽井沢から車で15分程度の距離で、通勤・通学にも便利。
上田市の魅力|歴史と文化が息づく街でスローライフを満喫
真田家ゆかりの地として知られる上田市は、歴史文化が豊かで、ゆったりとした暮らしを望む人にぴったりの地域です。
- 歴史的な町並みと自然景観: 上田城址や別所温泉など、歴史的なスポットが多数存在。休日の散策や観光も楽しめる。
- アウトドアや自然体験が豊富: 美ヶ原高原や菅平高原など、自然の中で楽しめるアクティビティも多彩。
- 地域コミュニティの活発さ: 地域交流イベントや移住者支援団体が充実しており、新しいコミュニティ形成が容易。
新潟県(上越市)の暮らしの魅力
豊かな自然と利便性が共存する新潟県上越市。2015年3月に開通した北陸新幹線の上越妙高駅があり、首都圏からも2時間弱でアクセス可能でし、暮らしやすさがさらに高まっています。
豊かな自然環境と四季を楽しむ暮らし
上越市は、雄大な日本海や妙高山を望む自然豊かな地域。
- 四季折々のアクティビティが豊富:冬は豪雪地帯でスキーやスノーボードを満喫。夏は海水浴やキャンプ、登山など、多彩なアウトドアライフを楽しめる。
- 美しい里山風景:春には満開の桜が彩る高田公園を中心に、美しい景観を日常的に楽しめる。
食文化が豊かで地元食材が魅力
上越市は米どころ新潟県の中でも、特に食の魅力が豊富。
- 新鮮な海の幸と山の幸:日本海の新鮮な海鮮物や地元で採れた山菜、野菜が豊富。地元産のブランド米『コシヒカリ』も有名。
- 地酒文化の充実:上越地域は地酒の酒蔵が数多くあり、美味しいお酒を堪能できます。地域の交流イベントでも地酒が楽しめ、地元住民との交流のきっかけにもなる。
都市と田舎のバランスが絶妙な生活環境
上越市は、適度な都市機能と自然環境の両立が魅力です。
- 生活インフラが整備され便利な生活:スーパーや大型ショッピングモール、病院・診療所などの生活インフラが市内中心部に集中し、暮らしの利便性は抜群。
- 移住者を受け入れるコミュニティが活発:地域の祭りやイベントが盛んで、移住者でも地域社会に溶け込みやすい雰囲気あり。移住交流会なども積極的に開催されているもよう。
北陸新幹線でアクセス良好、首都圏との二拠点生活も可能
- 首都圏からのアクセスが向上:東京駅から上越妙高駅まで北陸新幹線で約2時間と好アクセス。テレワークを含めた二拠点生活を希望する人にも最適。
- 交通利便性を活かしたライフスタイル:東京での仕事を維持しつつ、週末や長期休暇を自然豊かな上越市で過ごすというスタイルも可能。
富山県の暮らしの魅力
富山県は住宅支援が手厚く、新築・リフォームに対する助成金制度が充実しているとのこと。さらに教育水準の高さや自然環境の良さが人気で、特にファミリー層に人気のある地域だと感じました。
豊かな自然と住環境が調和する理想的な暮らし
富山県は日本海と立山連峰に囲まれ、都市と自然が絶妙に融合した地域。
- 雄大な自然環境:富山湾の美しい海岸線と、3,000m級の立山連峰が織りなす絶景は日常の暮らしを豊かにしてくれる。四季を通じてアウトドアを楽しめ、登山、釣り、スキー、キャンプなど多彩なアクティビティが魅力。
- ゆとりある住宅環境:土地が比較的手頃で広々とした一戸建て住宅が建てやすく、ゆったりした住空間を実現可能。富山市、高岡市など主要都市周辺でも静かな住宅街が広がり、快適な住環境が整っています。
子育て環境が充実|教育・支援制度が手厚い
富山県は子育て世代に特におすすめの地域として知られているとのこと。
- 全国トップクラスの教育水準:小中学校の学力調査で毎年全国上位にランクインするほど教育レベルが高く、安心して子育てが可能。教育施設や図書館、公園などの公共施設も充実。
- 手厚い子育て支援制度:医療費助成制度、保育料の軽減措置など、経済的な子育て支援が充実。子育て世代への住宅取得支援やリフォーム補助金制度など積極的な展開あり。
豊富な仕事と安定した経済基盤
富山県は産業が多様で雇用が安定しており、地方移住後の仕事探しに困らないのも特徴。
- 製造業・ものづくり産業が盛ん:医薬品、精密機械、アルミ産業など、製造業の雇用が豊富で、高度な技術職や専門職の求人も多い。
- 農業、漁業、観光業など地域資源を活かした仕事も充実しており、多様な働き方を選べる。
フェアに参加して感じたこと・わかったこと

情報収集だけでもOK?しつこい勧誘は?
強引な勧誘は全くなく、気軽に情報収集だけでも参加できる雰囲気でした。自治体の担当者は皆親切で、具体的かつ丁寧なアドバイスを提供してくれました。
東京からの移住に向けたリアルな課題やヒント
リアルな課題として、仕事探しや住宅問題、移住後のコミュニティ形成についての情報が特に参考になりました。
また先に短期間の滞在を推奨する話題も複数自治体であがり、関連する施策も教えていただき移住を検討するうえで非常に有益なアドバイスを得られました。
参加してよかったと思えた瞬間
担当者との直接対話で具体的な生活イメージが湧いた瞬間、移住後の暮らしがより現実的に感じられました。特に子育て支援や教育環境など具体的な情報を得られ、参加して本当に良かったと思えました。
まとめ|フェア参加は「移住の第一歩」として最適
今回の移住フェアは、地方移住への不安や疑問を解消する絶好の機会でした。初めての情報収集にも最適で、直接相談することでリアルな移住後の生活がイメージしやすくなります。ぜひ一度足を運んでみることをおすすめします。